
簿記3級は「経理の入口に立てるかどうか」の分かれ目にはならないことが多い資格です。経理職の求人では2級が要件になっていることが多く、3級では応募段階で外れる場合があります。
ただし職種によっては3級で十分に評価されます。この記事では職種別に3級の評価と、2級が要る境界線を整理します。
※会話は理解を助けるために構成したものです。志水は本メディアの運営者、あかりは読者代表として設定した架空の人物です。
職種別に見た3級の評価
| 職種 | 3級の評価 | 2級が要る境界線 |
|---|---|---|
| 経理職(正社員) | 足りないことが多い | 応募要件が2級になっている求人が多い |
| 経理事務(補助・派遣) | 通用する | 担当範囲を広げるなら2級 |
| 営業事務・一般事務 | 十分 | 請求・入金に深く関わるなら2級 |
| 営業職 | 十分 | 決算書を読む必要が出たら2級 |
| 新卒の就職活動 | 評価される | 会計系を志望するなら2級 |
| 会計事務所 | 応募はできる | 入所後に2級以上を求められることが多い |
経理の求人では簿記2級が応募要件として設定されていることが少なくありません。この場合、3級では選考の土俵に上がれません。3級が評価されないというより、要件を満たしていないという扱いになります。
実務経験がない新卒の場合、3級でも「会計に関心を持って行動した」証拠として機能します。学生のうちに取っておく価値は十分にあります。ただし会計系の職種を志望するなら、2級まで進めておくほうが差がつきます。
経費精算のチェックや備品の購入処理であれば、勘定科目の考え方が分かれば足ります。これは3級の範囲でカバーできます。2級まで取っても業務で使う場面が来ないなら、投じた時間が回収されません。
ネット試験の合格率は3級40.8%、2級34.6%。数字の差ほど内容の差は小さくありません。2級には工業簿記という別分野が入り、商業簿記の論点も入れ替わります。3級の延長線ではないと考えてください。
就職以外の目的なら、3級で足りることが多い
ここまでは就職・転職での評価を見てきました。ただ簿記を取る理由はそれだけではありません。目的別に必要な級を整理します。
| 目的 | 必要な級 | 理由 |
|---|---|---|
| 経理職に就く | 2級 | 求人の応募要件になっていることが多い |
| いまの仕事で経理業務を担当する | 担当範囲による | 決算や月次の締めに関わるなら2級。伝票処理までなら3級 |
| 個人事業の記帳を自分でやる | 3級で足りる | 個人事業の取引は3級の範囲でほぼ収まる。法人化するなら2級 |
| 決算書を読めるようになる | 3級で足りる | 貸借対照表・損益計算書の構造は3級で理解できる |
| 教養として学ぶ | 3級で足りる | 2級の250〜350時間に見合う使い道が想定しにくい |
2級が必要になるのは「仕事として会計に関わる場合」に絞られます。それ以外の目的なら、3級で当初の目的は果たせていることが多い。追加の250〜350時間を投じる前に、使う場面があるかを確認してください。
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まとめ
簿記3級は、経理職では応募要件を満たさないことが多い一方、事務職・営業職・新卒の就職活動では十分に評価されます。
判断は「求人に2級と書かれているか」「決算や月次の締めに関わるか」の2点で切り分けてください。どちらも当てはまらないなら、3級で目的は果たせています。
3級を書類でどう見せるか、考える?
3級しかないけど、書き方で印象は変わる? 私の職歴に合わせた書き方を教えて。
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