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工業簿記を完全に捨てることはできません。商業簿記を満点で取っても60点にしかならず、合格ラインの70点に算数で届かないからです。
ただし「全部やる」必要もありません。商業簿記の仕上がり次第で、工業簿記に必要な点数は10点から40点まで変わります。その幅を実際に計算します。
※日本商工会議所が公表しているのは、試験科目が商業簿記と工業簿記(原価計算を含む)であること、出題が5題以内であること、試験時間90分、合格基準70%以上の4点です。大問ごとの配点は公式サイトに示されていません。ここでの60点・40点は、実際の出題で第1問から第3問が商業簿記、第4問・第5問が工業簿記という構成が続いていることにもとづく整理です。
捨てると、算数で届かない
合格には100点満点中70点が必要です。工業簿記40点をまるごと空欄にすると、取りうる最大は60点。商業簿記を1問も落とさなくても不合格になります。
これは勉強の是非ではなく、単なる引き算です。だから議論すべきは「捨てるかどうか」ではなく、工業簿記で何点取れば足りるかのほうになります。
| 商業簿記の得点 | 工業簿記で必要な点 | 工業簿記40点中の割合 | 現実性 |
|---|---|---|---|
| 60点(満点) | 10点 | 25% | かなり楽 |
| 50点 | 20点 | 50% | 現実的 |
| 45点 | 25点 | 63% | 標準的 |
| 40点 | 30点 | 75% | やや重い |
| 35点 | 35点 | 88% | かなり厳しい |
| 30点 | 40点(満点) | 100% | ほぼ不可能 |
この表の読み方は1つです。商業簿記が仕上がっているほど、工業簿記は軽くて済む。商業簿記で50点取れる人にとって、工業簿記は半分でいい。逆に商業簿記が35点なら、工業簿記で88%を取らないと届きません。
※会話は理解を助けるために構成したものです。志水は本メディアの運営者、あかりは読者代表として設定した架空の人物です。
「捨てる」の正体は、商業簿記に賭けること
工業簿記を軽くするというのは、裏を返せば商業簿記で高得点を取る前提に乗るということです。ここで、2科目の性質の違いが効いてきます。
- 論点が多い。出題される組み合わせが読みにくい
- やった分だけ少しずつ積み上がる
- 間が空くと落ちる。維持に手間がかかる
- 得点が回ごとにぶれやすい
- 論点が少ない。出るものがある程度決まっている
- 途中まで伸びず、つながると一気に上がる
- 一度仕上がると崩れにくい
- 得点が安定しやすい
つまり、賭ける先として商業簿記は不利です。ぶれる側に高得点を期待し、安定する側を捨てるという設計になってしまいます。
加えて、2027年4月の出題範囲の改定で変わるのは商業簿記だけで、工業簿記・原価計算に変更はありません。工業簿記に使った時間は、改定をまたいでも無駄になりません。投資として回収しやすいのはこちら側です。
科目をどの順で進めるかは商業簿記と工業簿記はどちらから手を付けるかにまとめています。
自分の得点で、工業簿記に何点要るか計算する
工業簿記が苦手。商業簿記でどこまでカバーできるか知りたい。
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※AIの回答には誤りが含まれることがあります。出題範囲・配点・試験日程・講座内容などは、本記事および日本商工会議所や各講座の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
3つの質問で、配分を決める
Q3が「ない」の場合でも、やるのは「絞る」であって「捨てる」ではありません。空欄で出すと、その時点で上限が60点になります。
それでも工業簿記を薄くしていい人
中立に言うと、次に当てはまる場合は工業簿記を最小限に絞る判断もありえます。
| あなたの状況 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 試験まで2週間を切り、工業簿記が白紙 | 絞ってよい | 新規に仕上げる時間がない。商業簿記の維持を優先する |
| 商業簿記が55点以上で安定している | 絞ってよい | 工業簿記15点で届く。満点を狙う必要がない |
| 工業簿記が嫌いだから | 絞らない | 好き嫌いは配点と関係がない。論点が少ないぶん短時間で伸びる |
| 次回も受けるつもりだから | 絞らない | 工業簿記は崩れにくいので、今回やった分が次回も残る |
下2行が重要です。「嫌いだから」と「どうせ次がある」は、絞る理由になりません。工業簿記は一度仕上げれば次の受験でもそのまま使えるため、むしろ先に片付けたほうが総コストは下がります。再受験まで含めた費用は簿記2級の費用は総額いくらかで計算しています。
まとめ
工業簿記を完全に捨てることはできません。商業簿記が満点でも60点で、合格ラインの70点に届かないためです。これは勉強法の話ではなく引き算の結果です。
考えるべきは「工業簿記で何点取れば足りるか」のほうです。商業簿記50点なら工業簿記は20点、商業簿記35点なら工業簿記で35点。商業簿記の仕上がりで、必要な点は10点から40点まで4倍の幅があります。
そして工業簿記は論点が少なく、一度仕上がると崩れにくい科目です。ぶれやすい商業簿記に高得点を賭けるより、安定する側を先に固めるほうが設計として堅くなります。2027年4月の改定でも工業簿記は変わらないので、使った時間が無駄になりません。
残り期間での配分を組み直す
残りの期間を、商業簿記と工業簿記にどう振ればいいか知りたい。
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※AIの回答には誤りが含まれることがあります。出題範囲・配点・試験日程・講座内容などは、本記事および日本商工会議所や各講座の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
- 日本商工会議所「2級試験科目」(試験科目・出題数・試験時間90分・合格基準70%以上)
- 日本商工会議所「商工会議所簿記検定試験 出題区分表」(商業簿記・工業簿記の範囲、2027年度適用版の改定内容)
- 各通信講座の公式サイトが公表する標準学習時間(2026年10月時点)
※大問ごとの配点は日本商工会議所の公式サイトには示されていません。本記事の60点・40点は実際の出題構成にもとづく整理です。試験制度・出題区分表・配点は変更される場合があります。受験前に必ず日本商工会議所の公式サイトで最新の情報をご確認ください。



