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どちらが難しいかは、学習の時期によって逆転します。最初は工業簿記、途中から商業簿記のほうが重くなります。
いま難しいと感じている科目が、最後まで難しいとは限りません。どの段階にいるかで判断してください。
最初に工業簿記が難しいのは、初対面だから
日本商工会議所が公表している試験科目を見ると、3級は商業簿記のみです。工業簿記が出てくるのは2級からで、3級を終えた人にとっては完全に初めて触れる科目になります。
商業簿記のほうは3級と地続きです。仕訳の形も、借方と貸方の考え方も、決算整理の流れもそのまま使えます。難しくなるのは範囲が広がるからであって、土台から作り直すわけではありません。
この差が、学習初期の体感を分けます。工業簿記は用語も計算の目的も知らないところから入るので、最初の数週間はほとんど進んでいる実感が出ません。ここで「工業簿記は難しい」という印象が固まります。
※会話は理解を助けるために構成したものです。志水は本メディアの運営者、あかりは読者代表として設定した架空の人物です。
途中で逆転する
ところが、ある段階から関係が入れ替わります。原因は論点の数の差です。
工業簿記は、原価がどこで発生してどこへ流れるかという1本の筋に全部ぶら下がっています。個々の計算は、その筋のどこを切り取っているかの違いにすぎません。だから全体像がつながった瞬間に、まとめて解けるようになります。
商業簿記にはその筋がありません。論点がそれぞれ独立して並んでいるため、ひとつ覚えても次の論点は別途覚える必要があります。進むほど覚える対象が増え続けます。
| 学習の段階 | 商業簿記 | 工業簿記 | 難しいのは |
|---|---|---|---|
| 1〜3週目(入口) | 3級の続きとして進む | 用語も目的も未知。進んでいる実感がない | 工業簿記 |
| 4〜6週目(中盤) | 論点が増え始める | まだつながらない。点も伸びない | 工業簿記 |
| 7〜9週目(転換点) | 論点が増え続ける | 筋がつながり、一気に解けるようになる | 商業簿記 |
| 直前期 | 範囲が広く、維持が追いつかない | 一度仕上がっているので維持が軽い | 商業簿記 |
| 本番 | 出題の組み合わせが読みにくい | 出る範囲が狭く、得点が安定しやすい | 商業簿記 |
転換点は7週目前後です。もちろん個人差はありますが、工業簿記に着手してから1か月半ほど、という目安は大きく外れません。
裏を返すと、転換点の前にやめると、工業簿記は「難しいだけの科目」で終わります。最も報われない時期に判断してしまうわけです。
いま自分がどの段階にいるか確かめる
工業簿記が難しいが、これが普通なのか自分が遅れているのか分からない。
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※AIの回答には誤りが含まれることがあります。出題範囲・配点・試験日程・講座内容などは、本記事および日本商工会議所や各講座の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
難しさの「種類」が違う
段階の話とは別に、そもそも難しさの質が違います。同じ「難しい」でも、詰まり方が変わります。
- 覚える量が多い。論点ごとに処理が違う
- どの論点が出るか読めない
- やらない期間があると抜ける
- 詰まり方は「知らない論点が出た」
- 理解の深さが要る。覚える量は少ない
- 出る範囲はある程度決まっている
- 一度つながれば抜けにくい
- 詰まり方は「何を計算しているか分からない」
この違いは対処法にも効きます。商業簿記で詰まったら範囲を埋める、工業簿記で詰まったら戻って筋を追い直す。同じ「問題集をもう1周」でも、意味がまったく違います。
どちらが難しいかで、学習量を決めない
最後に、この問いそのものの扱い方です。
難しさの感じ方で時間を振ると、苦手な科目に時間を吸われます。しかし2級は商業簿記60点・工業簿記40点という配点で、合格ラインは70点。感じ方ではなく、点の取りやすさで配分を決めるべきです。
| 判断の仕方 | 結果 |
|---|---|
| 難しいと感じる科目に時間を振る | 転換点の前の工業簿記に時間を吸われ、商業簿記が手薄になる |
| 得意な科目から固める | 商業簿記だけ伸びて、工業簿記が最後まで白紙に近くなる |
| 先に仕上がる科目から固める | 工業簿記40点を確保したうえで、残りを商業簿記に振れる |
工業簿記を軽くした場合に何点必要になるかは簿記2級の工業簿記は捨てていいかで計算しています。着手の順序は商業簿記と工業簿記はどちらから手を付けるかをご覧ください。
まとめ
どちらが難しいかは、時期で逆転します。入口では工業簿記、転換点を過ぎると商業簿記。工業簿記は3級に出てこない科目なので、最初に難しく感じるのは当然です。
転換点の目安は工業簿記に着手してから1か月半ほど。原価の流れが1本につながると、まとめて解けるようになります。逆に言えば、その手前でやめると最も報われない形で終わります。
難しさの種類も違います。商業簿記は覚える量、工業簿記は理解の深さ。商業簿記で詰まったら範囲を埋める、工業簿記で詰まったら戻って筋を追い直す。対処が逆なので、同じやり方を当てはめないでください。
詰まっている科目に合った対処を選ぶ
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※AIの回答には誤りが含まれることがあります。出題範囲・配点・試験日程・講座内容などは、本記事および日本商工会議所や各講座の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
- 日本商工会議所「3級試験科目」(試験科目は商業簿記のみ・試験時間60分・合格基準70%以上)
- 日本商工会議所「2級試験科目」(商業簿記と工業簿記の2科目・試験時間90分・合格基準70%以上)
- 日本商工会議所「商工会議所簿記検定試験 出題区分表」(各級の出題範囲)
※学習段階の週数と転換点の目安は、標準的な学習時間をもとにした目安であり個人差があります。大問ごとの配点は日本商工会議所の公式サイトには示されていません。試験制度・出題区分表は変更される場合があります。受験前に必ず日本商工会議所の公式サイトで最新の情報をご確認ください。



