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日商簿記2級に、本試験の過去問は公開されていません。2021年度以降は試験後に問題を回収しており、回ごとに過去問が出ているのは1級だけです。
手に入るのは公式のサンプル問題と、出版社が作った予想問題。そのうえで、工業簿記をいつから解き始めるかを進捗別に整理します。
2級に「過去問」は存在しない
日本商工会議所は、2021年度以降、試験終了後に問題を回収しています。そのため2級と3級については、回ごとの本試験問題が公開されていません。公式サイトで回ごとの過去問が出ているのは1級の第158回以降だけです。
代わりに公開されているのがサンプル問題です。2021年度以降に実際に出題された問題の一部を、無料で見られる形にしたもので、指導者から模擬問題の提供を求める声があったことが公開の理由として挙げられています。
ただし注意点があります。公式の解答は付いていません。商工会議所は問題や解答に関する問い合わせも受け付けないと明記しています。サンプル問題のページには出版社が独自に作った模範解答へのリンクがありますが、これは公式情報ではありません。
つまり、書店に並ぶ「過去問題集」は、出版社が本試験の内容を再現・予想して作ったものです。名前は過去問でも、中身は公開された本試験そのものではありません。
※会話は理解を助けるために構成したものです。志水は本メディアの運営者、あかりは読者代表として設定した架空の人物です。
手に入る教材を、性格で分ける
| 教材 | 出所 | 解答 | 費用 | 向く使い方 |
|---|---|---|---|---|
| 公式サンプル問題 | 2021年度以降に実際に出題された問題の一部 | 公式にはなし | 無料 | 出題の形式と難度を確かめる |
| 市販の「過去問題集」 | 出版社による再現・予想 | あり | 1,500円前後 | 解説つきで量をこなす |
| 予想問題集・模試 | 出版社による予想 | あり | 1,500円前後 | 本番形式で時間を計る |
| ネット試験の模擬 | 各社が提供 | あり | 無料のものもある | 画面操作に慣れる |
順番としては、解説のある市販教材が先です。公式サンプル問題は解答が付かないため、自力で正誤を判断できない段階で手を出すと、間違ったまま覚える危険があります。サンプル問題は、ある程度解けるようになってから「本番の手触りを確かめる」ために使うのが安全です。
無料でそろえられる範囲は簿記2級の無料学習サイトはどこまで使えるかに、市販教材の冊数はテキストは何冊必要かにまとめています。
いま解くべき教材を選ぶ
過去問を解きたいが、何をどの順で使えばいいか分からない。
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※AIの回答には誤りが含まれることがあります。出題範囲・配点・試験日程・講座内容などは、本記事および日本商工会議所や各講座の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
工業簿記は、つながってから解く
ここからが本題です。工業簿記は、商業簿記と同じタイミングで演習に入ってはいけません。
工業簿記は原価がどこで発生してどこへ流れるかという1本の筋でつながっており、その筋が通るまでは個々の問題を解いても点が伸びません。つながる前に演習へ入ると、解けない理由が特定できないまま時間だけ減ります。
| 工業簿記の進み具合 | 演習に入ってよいか | やること |
|---|---|---|
| 全範囲を一周していない | まだ早い | まず最後まで通す。途中で止めると筋がつながらない |
| 一周したが正答率3割未満 | まだ早い | テキストに戻る。演習量では解決しない段階 |
| 一周して正答率5割前後 | 大問単位で開始 | 第4問・第5問を分けて解く。時間は計らない |
| 正答率7割前後 | 通しで開始 | 商業簿記と合わせて90分で解く。時間配分を作る |
目安としては、工業簿記に着手してから1か月半ほどで正答率5割の段階に入る人が多くなります。そこまでは演習ではなく、範囲を一周することを優先してください。詳しくは工業簿記と商業簿記はどちらが難しいかで、伸び方の違いを整理しています。
商業簿記とは、使い方が逆になる
- 早めに始めてよい。論点ごとに独立している
- 解きながら知らない論点を見つけるのが目的
- 間違えたらその論点だけ埋めればいい
- 量が効く。回数を重ねるほど安定する
- 一周してから。途中で入ると機能しない
- 解きながら筋が通っているか確かめるのが目的
- 間違えたら流れごと追い直す
- 量より理解。通れば一気に安定する
この違いを踏まえると、同じ問題集を同じペースで回すのは最適ではありません。商業簿記は早く回数を、工業簿記は遅く確実に。配分の考え方は工業簿記は捨てていいかで、必要な点数から逆算しています。
まとめ
2級に本試験の過去問は公開されていません。2021年度以降は試験後に問題を回収しており、回ごとに公開されているのは1級だけです。公式に手に入るのはサンプル問題で、しかも解答は付いていません。
書店の「過去問題集」は出版社による再現・予想です。使うなとは言いませんが、本番そのものではないという前提で使ってください。解説のある市販教材を先に回し、サンプル問題は手触りの確認に使うのが安全です。
工業簿記の演習は全範囲を一周してから。正答率3割未満の段階で解き続けても、量では抜けられません。5割前後で大問単位、7割前後で通しに入る。商業簿記のように早く回数を重ねるやり方は、工業簿記では機能しません。
いつから演習に入るか決める
工業簿記の演習をいつから始めればいいか知りたい。
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※AIの回答には誤りが含まれることがあります。出題範囲・配点・試験日程・講座内容などは、本記事および日本商工会議所や各講座の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
- 日本商工会議所「簿記検定試験2・3級のサンプル問題の公開について」(2021年度以降は試験後に問題を回収していること、公開の理由、出題された問題の一部であること)
- 日本商工会議所「サンプル問題」(2級・3級はサンプル問題のみ、回ごとの過去問題は1級の第158回以降のみ、模範解答は各社が独自に作成したもの)
- 日本商工会議所「2級試験科目」(試験時間90分・出題5題以内・合格基準70%以上)
※サンプル問題の公開数や内容は変更される場合があります。正答率の目安は標準的な学習の進み方にもとづくもので、個人差があります。試験制度・出題区分表は変更される場合があります。受験前に必ず日本商工会議所の公式サイトで最新の情報をご確認ください。



